乳がんの発症

乳房再建手術がたどってきた歴史について

世界で始めて乳がん手術後の乳房再建手術が行われたのは、今から100年以上前のことだと言われています。ただし、日本国内で乳房再建手術が行われるようになったのは、1970年代の後半に入ってからのことです。まず一番最初に行われたのはインプラント法による乳房再建です。その後、広背筋皮弁法や腹直筋皮弁法も行われるようになり、現在に至っています。外国に比べて日本国内での乳房再建手術の発展が遅くなったのは、もともと日本人女性の体格が欧米人に比べると貧弱で、乳房も小さめであったことが大きな理由になっていると言われています。わざわざ手術を受けなくても、下着でごまかせる人が多かったためだとされていますが、最近は栄養状態が良くなったので、日本人女性の乳房が大きくなってきました。そのため、乳房再建を希望する人の数も昔とは比較にならないほど多くなりました。

今後はどのような方法が採用されるケースが多くなっていくのか

従来は、インプラント法もしくは皮弁法による乳房再建手術が行われるのが一般的になっていました。しかし、乳がん手術後しばらくの間は化学療法や放射線治療を受け続ける必要があるため、もっと体の侵襲が軽減された治療方法はないのかと希望する患者が多くなっています。弱っている体にさらなるダメージを与えるような治療はできるだけ避けたいと考えるのは当然のことです。そのため、最近では脂肪吸引を行って採取した自己脂肪を乳房に注入する方法が採用されるケースが増えてきました。脂肪注入を行う前に、インプラント法の場合と同様に、時間をかけて皮膚の拡張を行う必要があります。また、乳がん手術による組織の欠損が大きすぎる場合には、この方法の適応がありません。しかし、患者の体にかかる負担が少ないため、今後は脂肪注入法の研究が進められるだろうと考えられています。

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